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2010年7月17日 (土)

職場のメンタルヘルスと社会保険労務士

前回に触れました厚生労働省の「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」
の中で、社会保険労務士の職場のメンタルヘルスに関する役割評価が二人の委員から述べられておりました。方や好意的な評価、もう一方は否定的なご意見でありました。好意的な委員は、大阪ガスの統括産業医。否定的なご意見は、連合から参加の委員です。

どうも昨年の9月の「社会保険労務士の労働紛争等への関与についての要請」以来、連合の社会保険労務士に対する見方には厳しいものを感じます。

○岡田委員 中小企業のメンタルヘルスというのは、大阪産保センターで相談員をずっとやっいますが、いろいろな問題点があります。最近では社労士が事業主の相談相手として、特にメンタルにつ いては休業補償も含めて、いろいろな相談にのっています。私どもの所長、副所長のご好意で労働保険に入っていない企業であっても、社労士の相談を何人か受けるようになっています。よく聞きますと、事業主は弁護士とかドクターに相談すると高いので、契約している社労士は月に何万円で何度相談してもその契約料で話ができるのでということで、社労士からまた私どもへ相談が非常に増えているのが現状です。また事業主からは非常に助かっているという話を聞きます。そういった社会的基盤の構築というか、相談相手等も含めて作ってあげれば、さらにもっといい解決、ソリューションが見出せるのではないかと思います。

○市川委員 1番の問題もそうですが、中小の所でこれをやるということは、皆さんからいろいろなご意見が出たように、非常に難しいのではないかと思っております。いま岡田先生から、社労士の方たちが中小の相談に乗っているというご意見が出ました。社会的な基盤が必要だということには賛同ですが、社労士の方々がそういう所で労働法を非常に無視した対応をされて、労働組合としては非常にひどい目に遭っています。この問題ではなく、揚げ足をとるつもりはありませんが、私が言いたいのはメンタルヘルスという問題について、社労士などではなくて、それなりの専門の方がやるべきではないか。そのための中小の基盤が必要だということは同じ意見ですが、それにはそれなりのものをきちんとすべきです。

「社労士の方々がそういう所で労働法を非常に無視した対応をされて」という発言は、バイアスのかかりすぎと感じます。「社労士は使用者側の立場だから・・・・・・だ。」とか言われるのならまだ解るような気がするのですが、「労働法を非常に無視」と言われるのは・・・・・・。嘆息。

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コメント

私は、社労士ですが、批判についても、真摯に受け止めるべきだと思っています。

メンタルヘルスや障害年金専門を掲げる社労士が、最近、多く出てきておりますが、それらを掲げている者の中でも、しっかりした知識を持ち合わせている者は、あまりにも少なすぎます。

軽度のうつの方にあやまった対応をし、報酬ほしさに、クライアントを薬漬けにし、社会復帰のできない状態に追い込んでいる社労士の話も、身近に多く聞いたことがあります。

精神疾患の分野は、精神科医にとっても、判断がわかれる分野です。障害年金の申請に当たって、ご本人の判断能力が低下しているところにつけこみ、受給のメリットのみを強調し、デメリットをまったく説明しない、また、時には、受給できるよう、医者に交渉さえするものがいるのも、また、現実です。

こういった社労士のせいで安易に障害年金を受給した方が、社会復帰をできず、苦しんでいる現実もあることをしっかり受け止めてなければならないと思っています。

労働法を非常に無視したというのは、非常に悲しいですが、議事録の一と二のすべてを読むと、間違ってはいない部分もあると、思いました。

一社労士先生のコメント、前半まで読んでいた時は嫌な感じがしましたが、最後まで拝見しました。
コメント大変ありがとうございました。また、私のコメントが遅くなりましたことお詫びします。
言い訳がましくなりますが、少し補足させて頂きます。

私は、労働組合その活動を否定するものではありません。但し、連合傘下の労働組合では労使協調が徹底しすぎて従業員の利益よりも使用者側の意向に沿った活動を行っている事例もあるのです。賃金コンサルなどと称する人達と労働組合の積極的な協力が奏功し、不当な労働条件の不利益変更を甘受させられた苦い体験があります。だから社労士に対する批判があることも充分理解できますし、労働者代表制の意義も理解できます。

「労働法を非常に無視した対応」とは、私は尋常ではない、社会保険労務士法第15条違反に該当するのではと感じました。そのような発言は如何なものかと思いました。それ以上言及すると揚足取りと取られると不本意なので、「嘆息」で終わりにしました。

 障害年金に関する先生のご指摘ですが、不正行為を慫慂する社労士は論外で、悪質なものは退場ものだと思います。

私は、障害年金は療養生活の所得保障と考えています。経済的な下支えは心理面での支えとなり、療養生活にとってマイナスとはならないと考えています。
回復可能な傷病であれば、職場や社会復帰を目指すべきでしょう。キャリア形成の中断やスキルの陳腐化は大変な損失で、それに比べたら障害年金の受給額など低額なものでしょう。そのような尺度で測れないものも多く、機会損失は大きいと考えるからです。

国民年金法の目的条文では、日本国憲法で保障された権利であるとされています。そのような権利も保険主義が貫かれ、厳格な初診日、保険料納付要件を満たさなければ請求はできません。障害の程度の認定も厳格なものだと思います。
一例を上げますと、「労働が制限を受ける……。」という障害の状態が厚生年金3級に該当するとされていますが、厳しい経済情勢から労働市場での就労の制限や年齢面での制約なども受け、入院治療も定期的に行われる人であっても、障害認定基準は、医学的な所見が重視され、そのような事情は全く考慮されていません。
このような場合、依頼者に一旦諦めるように説得するのではなく、医師の協力も得なければなりませんし、そのような状況でも請求を積み重ねることで、運用面で改善の方向を目指すと言った考え方も必要ではないか、二重課税裁判の主婦の「素朴な疑問」と共通するのではないかと考えております。

一社労士先生のコメントは、肝に銘じておきます。


こんにちわ。私は昨年(定年後に備えて)社会保険労務士の試験に合格したものですが、企業の安全衛生、とくにメンタルヘルスには強い関心を持って、労務管理的な面を中心に勉強を進めています。
市川委員は、他( http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001tyk7.html 厚生労働省のサイトです)でも、社労士がメンタルヘルスにかかわることに、難癖をつけていますね。
市川委員は、社労士にメンタルヘルスにかかわらせるべきでないとする根拠として「別の検討会で申し上げましたが、労務費をこれだけ安くできますといった広告がたくさんあるわけです。残業代を払わなくて済む会社ばかりとは言いませんが、そういう心配があるものですから」という、意味の不明なことを挙げています。
企業がメンタルヘルスを推進する上では労務管理的な知識は必須になります。これは精神保健やカウンセリングの知識とは別に必要になるものですし、社会保険労務士こそ、企業への助言をするものとしてもっともふさわしいものです。そもそも、労働安全衛生の分野について事業者に助言をするのは社労士の本来業務です。
市川委員の言うように、労使紛争が発生している事業場において、社労士が企業側に助言をしたために労働者側が負けたから、メンタルヘルスについて社労士の仕事を制限せよというのは、まさに事業場にけるメンタルヘルス対策の推進を不可能ならしめるものです。そもそも「心配がある」から社労士には仕事の範囲を減らせなどというのは、社労士の言論の自由、経済活動の自由を不当に封殺しようとするものであり、看過できるものではありません。
改正法の下では、紛争が発生している事業場であっても、(弁護士法72条に反せず、かつ社労士法によって認められる範囲で)社労士がその一方に助言することに問題はないでしょう。そのためにその反対側が譲歩を強いられたからといって、批判されるべきいわれはありません。
そもそも市川氏は弁護士が労使紛争に介入することは是としておられるようですが、弁護士はまさに代理人としてその一方に肩入れする仕事をしているはずです。ところが、市川氏は、弁護士ならよくて社労士がよくないという根拠は示していません。
もちろん、法違反や法の趣旨を潜脱ような助言を、社労士が行うことは許されませんが、労使双方が主張すべきことを主張するにあたって、労務管理の専門家が助言を行うことは、紛争を適切に解決するためには有益なことです。
自分たちが負けたから、「心配がある」からすべての社労士の仕事の範囲を削れというのは、いったい市川氏の人権意識はどうなっているのでしょうか?

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